パソコンより業務が難しい

1998年9月4日

コンピュータや、パソコンを使ったことのない人にとって、よくパソコンは難しいと尻込みされることがあります。コンピュータの操作を覚えるより、業務の内容を覚える方がはるかに難しいのではないでしょうか。

毎月1回遠方へ出張します。その会社では、6年くらい前にパソコンの財務システムを入れていただきました。何をするかといえば、財務の1ヶ月分の仕訳をチェックし、二種類あるコンピュータの販売管理から売上の計上をし、月次の部門別損益をパソコンで作成して、結果を報告します。財務のチェックをしながら給与計算の入力にも立ち会います。

入力や残高チェックは担当の方が自分でされます。一通りのパソコン操作は出来るのです。財務の処理全体が完全に分かっていないために、内容に自信が持てなくて、チェックする人が必要なわけです。給与計算も同じで、時短に伴ってきちんとした給与明細書を作るためにソフトを入れました。どんぶり勘定の給与支払いが完全なものになったのですが、給与支払いの全貌が分かっていません。

コンピュータがどんなに正確な結果を出してくれようが、業務が把握できて、入力データに確たる自信がないと、使えないことになります。

パソコンの操作は、全く始めてでも、業務がはっきり分かっていれば1ヶ月もすれば覚えます。手でやってることをパソコンはこんな風にしているのだ、という理解だけです。しかし、総務関係の業務の場合、一人前に分かるようになるには4・5年は掛かるのではないでしょうか。

会社の業務システムをゼロから構築する時に、コンピュータは少し分かるが、まだ入社したばかりで会社の業務には詳しくない、こんな人をコンピュータ担当にという社長もおられます。業務内容よりもコンピュータが難しいと考えてのことでしょう。こんな時は、社内で信頼のある業務に詳しい人を主にするべきです。