コンピュータ導入効果(1)

1998年11月13日

オフコンの時代から、事務の合理化が出来ます、というのがコンピュータの売り文句でした。

事務の合理化とは、端的に言いますと、間接人件費の削減ということになります。しかしながら、間接人件費を減らすまでに効果を出した例は、それほど多くはありません。具体的に何人減らすことが出来た、とハッキリ言えるところは、知る限り少ないものです。

あるユーザーでは、本社を含めて4ヶ所で、各一人の計4人のパートが減りました。本社に財務・給与・売上・仕入の4業務のコンピュータ処理を導入したわけですが、業務のほとんどを、本社と出先で分担して、手作業で処理していたのです。4人のうち退職されたのは2人で、2人は他の部署へ配置転換になったといいます。辞めたり異動になった人には気の毒ですが、経営上から見たらこれほどの効果が出れば言うことはありません。リース料を払っても釣りが来たわけですから。

コンピュータ導入が効果を発揮するのは、多人数で手処理していたものをコンピュータに移行する場合です。通常、事務関連で4・5名以下の場合は、人員の減少にはあまりつながりません。一人一人の事務量は減るのですが、事務作業というのは本人のやり方で、いくらかは引き伸ばすことが出来るものです。導入と同時に、仕事の分担を替えて、強制的な配置替えをしなければ、人を減らすことは出来ません。

一方で、その企業が上昇傾向にあり、年々売上が伸びて事務量が増えている場合、確実に間接人員の増加を押さえることが出来ます。これもユーザーの例で、10年くらい前にオフコンを導入したのですが、その時の人数が4人でした。売上が倍に伸びた今でも担当は4人です。少ない人数で内容的にきついのではないかと思いますが、一人に一台のパソコンを導入して頑張っておられます。

コンピュータ導入の進んだ最近では、人件費削減の効果はあまり期待できません。その効果が期待できるほどの会社には、すでにコンピュータが導入済みです。事務担当が一人か二人の場合、経費削減を期待するのは難しいものがあります。コンピュータやパソコンは電話を取ったり、来客への対応はしてくれないからです。