システム設計の考え方(2)

1999年5月1日

 今までに全くコンピュータを使ったことがない場合の設計には、既存システムがある場合と違った状況が出てきます。

 会社には特有の言い方があったり、いつも使っている帳票に名前がなかったりします。システムを設計する時には、それらに名前を付けてユーザーのイメージに合っているかの確認をとります。

 一般的なシステム設計では、すべての帳票や画面のレイアウトを作成し、そのイメージが食い違っていないか1枚1枚を見てもらい確認をしていきます。ここでそれぞれに確認のサインをもらうことさえあります。ここで確認された以上のことはいたしません、という意味が込められています。

 我々は、帳票設計書にサインをもらうことは考えていません。サインをもらったとしても、設計どおり作ってもそこに修正がないとは言えないからです。特に始めてコンピュータを導入する人に確認をとっても、経験がない訳ですから出来上がりのすべてをイメージすることは難しい気がします。

 システムの全貌をチェックして食い違いを指摘できる人は非常に少ないのが現実です。コンピュータシステムの設計書は、ある意味で設計者に近い考え方が出来ないとチェックは難しいといえます。

 ユーザー側にコンピュータ担当者がいて、プログラムを作ったり修正したり出来る人がいる場合には問題ないのですが、通常のユーザーにはそんな担当がいないのが普通です。我々がその様なユーザーのみを相手に仕事をしているといった方がいいのかもしれませんが、基本的なところを除いては、作る側の責任設計になると考えています。

 通常我々は、最も重要な数種類の画面や帳票の確認しかしません。実際にシステムが稼動した場合に、最も良く使う画面や帳票はそんなに多くはありません。メインの画面で入力し、一・二種類の帳票を印刷して日常業務を行うのが普通です。

 月次でもそんなに多数の結果を要求することはありません。それらが、ユーザーの意図したものであれば、システム構築の考え方に大きな食い違いはないのが普通です。ファイル構造に影響を与えるような食い違いさえなければ、少々の追加や変更はあって当然と考えています。