人間力育成講座(1)

1999年5月24日

 コンピュータのシステムエンジニア(SE)を育成するための本の紹介です。サブタイトルに「動かないコンピュータ物語とSEの生き方」とあり、導入する側から見ても参考になると考えて、その内容の一部を紹介します。その視点はSEの養成にありますが、販売会社やSEを選ぶときの参考になるのではとも考えます。

題名:コンピュータ技術者の人間力育成講座(1)
著者:木ノ下勝郎(株式会社オーロラシステム設計事務所、社長)
発売元:北宋社、定価:1905円
「」内は、すべて本から引用させていただきました。

 「SE自身がユーザーの中に入り込み、ユーザーの仕事を自分がやってみるつもりになって仕事を理解し、ユーザーといっしょに『人間の仕事』と『コンピュータにやらせる仕事』を切り分ける方法である。機能中心でもなく、データ中心でもなく、オブジェクト指向でもなく、人間中心でなければならない。」

SEとしては先ず技術的なものを身に付ける必要があり、このような姿勢の問題にまで至らないのが現実かも知れません。めまぐるしく変化する開発環境への対応を優先せざるをえず、使う側の状況が忘れられがちです。このように考えるSEが増えて欲しいと考えます。

 「顧客は自分の悩みを解決するためのコンピュータ要件を明確には示せない。SEに何をどのように伝えたら了解してもらえるかの方法が分からない。さらに厄介なことには、ソフトウエアという代物が、ユーザーが実際に使ってみてはじめて、自分の要件が納得できるものだからでもある。」

「売る側の立場意図からの『提案』ではなく、ユーザーと一緒になって悩みながらユーザーに『コンピュータの使い方』を提案していくこと。我が社は、そういうビジネスを通して、社会に受け入れられることを目指す会社である。」

ソフト会社・コンピュータディーラーの営業やSEがすべてこのような立場に立っていたら、導入失敗は起こらないはずですが、現実には売らんかなの姿勢の方が優先しているのではないでしょうか。我々も小さいながら同じような姿勢で、ソリューションを提供出来る会社でありたいと願っています。

関連リンク: オーロラシステム設計事務所、