システム設計の面白さ

1999年5月28日

 新しいシステムの打合せをしています。そんなとき、ユーザー側の担当者から「これなら便利になりそうですね…」という言葉が出てきました。その時の嬉しさはなんとも言えないものがあります。最初に説明を受けてから2ヶ月半に渡り、週に1回(2日間)の打合せを9回も続けてきた結果です。

 打合せの中では、ユーザー側ではコンピュータシステムのことが中途半端にしかわからない、設計者の側ではその会社の癖が良く理解できない、そんな状況が続きます。特に今回の会社は資本関係のある兄弟会社がいくつもあり、その会社の呼び名が色々あって取引きの内容が良く分からない状況が続きました。

 そして、聴けば聴くほど会社の業務処理の手順がいびつになっているように感じていました。それは古いコンピュータを使いこなすために、その処理の流れに合わせていることから来る矛盾があります。

まったく手処理だけの状況であれば、コンピュータが入ることによってこのように変わります、と言う説明がしやすいものです。古いコンピュータを、それに合わせて使いつづけている場合、いくつもの部分で歪んだ業務処理がなされています。相手は、その流れを基準に話をされます。

 同時に一般の会社と違うその会社なりの管理手法が存在します。長く続いてきた企業の場合、独特の方法で経営状況をつかむやり方があるようです。(会社が何十年もの間存続してきた拠り所がそこにあるような気がして、その部分だけはどんなことがあっても外部の人には話してはいけない感じがしますが…。)その独特な管理方法も、常識的に考えるシステムの構築には邪魔な存在になります。

 システム設計の過程は、これらの条件をクリアしてユーザー側を新システムの流れに導くのが目的です。お互いに違う常識を持っていて、それをぶつけ合い、その違いを埋めながら、システムを構築する醍醐味があるような気がします。

 経営の状況をいかにすばやく、正確に掴むのがコンピュータの役目の一つだと考えますが、それを実現する方法はいくつもあり、その回答を求める面白さもあります。