パソコン導入失敗例(2/3)

2002年6月24日

前回に続いて掲載しています。

<なぜ、1年以内にシステムを完成させなかったか>
 パッケージ改造したために、導入当初相当な残業が発生し、3ヶ月間は非常に苦労したとのことでした。そこで気を緩め、最後の完成まで行かせなかったことが失敗ではないでしょうか。

 4年もたって、当初の約束だといっても、「何でその時に言わなかったのですか」といわれそうです。コンピュータシステム、特にプログラムは他の人が作った物を修正するのは難しいものです。下手に直すより作り直した方が早いことが良くあります。

最初から担当しているSEに早く修正してもらい、完成させることが鉄則です。システム作りは担当を替えることで大きくその効率は落ちてしまいます。我々は、プログラムの作り方を標準化して個人の考え方で作らせないようにと考えます。そういう風に考えていても作り方の癖が出てしまいます。

 もう一つ書いておきたいのは、コンピュータシステムを作る人間は、その仕事が終わると次の仕事に入ります。作っている間はその内容をよく覚えていますが、半年もすると他の仕事に追われ、前の仕事の内容は忘れてしまいます。そうしなければ、新しい仕事に集中できないものです。

 もし、2年後に修正要望が来たとします。内容を思い出すのに少し時間がかかります。まして、その企業だけの特殊な業務であれば、思い出すのに時間がかかり、相応の費用をもらわないと合わないということになります。

 そんな世界かと言われそうですが、コボルという事務用言語でプログラムを作っていた時代はまだ汎用性がありました。現在のシステムは、言語は違うし、データベースは違うし、Windowsになったことでプログラムの標準化もしにくくなっています。汎用機・オフコンの頃より、後からのメンテナンスはしにくくなっています。


<なぜ、簡単にパッケージを選んでしまったか>
 パッケージの改造に無理があったのではないでしょうか。専門の私から見たら、このケースは内容的に難しい業種に入ります。使用したパッケージもある部分は非常によく出来ていて、名前が指定されるほどの出来栄えだったと聞いています。

しかし、パッケージメーカーの営業によれば、基本の販売管理は業態に合わせたものを使い、入口・出口の所で当社のパッケージを導入して欲しい、とのことでした。

一部のサブシステムの、出来のよさに惹かれて、システムの基本部分までパッケージを採用したユーザー側にも勉強不足があります。それを販売した営業担当にも責任がありますが、導入する側は見抜く力がなければなりません。

 パッケージ導入には、「出来ます」という営業の言葉を信じてしまわないことです。サンプルのソフトで、実際の伝票を見ながら入力をして、どこまで出来て、どこが出来ないかを正確につかまなければなりません。

もし、現状の運用に合わないとことがあれば、導入する側が業務の流れやルールを変更して使えるかどうかを判断しなければなりません。改造可能として販売される事例システムでない限り、改造しない前提で導入するべきです。

価格的には上がりますが、自分達の業務に合うような事例システムを探すべきです。パッケージの安い価格につられて判断すると失敗するケースは多くなります。

 コンピュータシステムの導入は、金額を先に考えるのではなく、目的の業務が処理可能かどうか、導入するメリットがあるかどうかを先に考えるべきです。金額の面は最終的に判断するべきと考えます。<次回へ続く>