55%が情報システムに不満

2002年8月11日

 日経コンピュータ誌(2002.8.12号)に掲載された特集「中堅中小企業情報化実態調査」からです。

調査は5月22日から6月7日に実施され、4001社から回答を得たといいます。調査対象のプロフィールは下記の通りです。

「売上高」は、20〜50億:57.6%、50〜100億:24.6%、100〜200億:15.7%(流通業のみ100〜500億)と、年商20億未満は含まれていませんが、6割近くが50億未満です。

「従業員数」では、〜50人:21.9%、50〜100人:26.6%、100〜200人:26.8%、200人〜:24.5%と、人員規模も、各1/4でよく分散しています。

「業種別」には、製造28%、サービス20%、流通20%、その他30%、とよく分散しています。

「地域別」には、ほぼ全国を網羅した調査です。

 日経コンピュータという雑誌は大企業に関する情報ばかりで、珍しい記事だと思い転載します。

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●『情報システム対する満足度』では、満足:5.1%、やや満足:37.2%、やや不満:43.4%、不満:12.0%で、不満全体が表題のように55.4%となります。

 皆さんの感想はいかがでしょうか。システムを提供する我々にとっては気になる数字です。特に自分のユーザー企業がなんと考えておられるか、まさか12%の不満には入っていないと思いますが、やや不満だったらどうしようか、と考えてしまいます。

少なくとも、やや満足の評価をいただきたいなと思いますが、期待としては、5%しかない満足の評価を頂きたいと思います。

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●『満足できない理由』としては、「システムの維持にコストがかかる62.4%」というのがダントツです。次には「ソフトが機能不足で目的を果たせない35.3%」「処理速度が遅い31.8%」が来ます。更に「委託企業の担当者の対応が良くない20.6%」、「障害が多発・深刻な障害が発生7.2%」となっています。

 コストの問題は、システムを提供する側からは、いかに安く提供するかを考えますが、規模と内容によっては高くなります。費用対効果の関係でどのようにみるかでしょうが、満足して頂いていない場合は高く感じられるかも知れません。

今やコンピュータは企業の中では業務用ツールとしてなくてはならないものです。現在使っているシステムが動かなくなったとき、どれくらいの費用を掛ければその効果が得られるかで考えてみたらどうでしょうか。

 「機能不足」「処理速度」の問題は、少し費用を掛けるだけでよくなるかも知れません。委託業者と相談してみる価値があるような気がします。最近では、ソフトはそのままで機械のみを入れ替える状況がよく見られます。機能的には同じ効果しかありませんが、処理速度は格段に向上します。

 「担当者の対応が良くない」というのは、われわれシステム提供者側には重大な問題です。ユーザー担当が出来るSEには相当な力量が要求されます。業務処理のプログラムに精通する、ネットワークに精通する、パソコンのハード・OS・OAプログラムにも精通する必要があります。その上でお客様に対しいい感じを与える応対が出来なければなりません。このような人材はなかなか得がたいものです。

 「深刻な障害がある」と答えられた回答者は、評価として「不満」を選択されたことと思いますが、委託先を変更するしかないということでしょうか。

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●『2002年度に実施する情報化投資の狙い』では、「経費や要員の削減29.8%」が1位で、次に「意思決定のスピードアップ18.0%で2位」「顧客満足度や顧客サービスの向上15.6%で3位」「売上げの拡大6.8%で4位」となります。

 コンピュータが経営合理化の道具であるという考え方が根強く、コンピュータを攻めの道具として使う考え方は主流ではないようです。しかし、今やコンピュータ導入は当然のことで、業務を合理化できる範囲は狭くなっています。最近の入れ替え例では、大幅にシステムを充実させて、これだけで他社を圧倒しているのではないか、そんなユーザーもあります。

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●『2001年度の情報化投資額』は、規模により大きく違います。

投資額----------合計-20〜50億-〜100億-〜200億
〜300万円------40.6%----51.9%----28.7%----14.8%
300〜500万円---17.0%----17.7%----19.6%----11.6%
500〜1000万円--15.3%----13.2%----19.8%----16.9%
1000〜5000万円-18.3%----13.3%----23.2%----30.5%
5000万〜1億円---4.0%-----1.7%-----4.2%----12.0%
1億円〜---------3.6%-----1.3%-----2.9%----13.6%

 日経コンピュータ誌によると、情報化投資額について「大手の“常識”が中堅中小企業にはまったく当てはまらないことがわかった」というほどに少ないそうです。情報化投資額の捉え方がよくわかりませんが、月々のリース料・保守料の年額で考えても、この金額は低いような気がします。皆さんの会社ではいかがでしょうか。

年商20〜50億の範囲なら500万円以上にならないと、積極的にコンピュータを活用しているとはいえないような気がします。大手との差はこんなところからも出てくるのかも知れません。